【犬との暮らし】環境設定でしつけが楽になる
犬を飼うときにお家の環境についてどのくらい考えるでしょうか?
実は犬のしつけの基本は子犬の頃の環境設定によって、その後問題行動が出やすくなるか、そうでないかが決定すると言っても過言ではありません。
もちろん、成犬になってからでも環境を変えることによって問題行動が減ることはよくありますので、ぜひ最後までお読みください☆
犬のしつけ的環境設定とは
環境設定とは、家具やケージ、クレートなどの配置・設置・活用によって行動を制限して、望まない行動(トイレの粗相や甘噛み、分離不安、窓の外を見て吠えるなど)を経験させない=覚えさせないことです。
子犬のトイレトレーニングで考えてみる
環境設定について、子犬のトイレトレーニングで考えてみましょう。
トイレを覚えていない子犬を広い部屋で自由にさせていると、あちこちで排泄してしまいます。
これは言うまでもなく、トイレを教えていないので、ルールを知らないですし、子犬なので排泄回数も多く「したい」と思ったときにはすぐに漏らしてしまいます。
しかし、ケージやサークルなど囲われた中に、トイレシートを全面に敷いてその中だけで自由にさせておけば行動できる範囲が限られていますし、全てにトイレシートが敷いてあるので失敗の状況はなく「どこでしても成功!」となります。
特にトイレは叱ってしつけることができず、褒めてしつけるしかありません。すると、どれだけ成功体験を積めるかによってトイレの学習も早くなります。
成犬の窓の外を見て吠えるについて考えてみる
窓の外を見ていて、人が通るたびに吠える。というご相談よくあります。
これは、犬からすると自分のテリトリーに知らない人が近づいて来たので「こっちに来るな!」と警告して吠えているのです。
すると、近づいて来た人は、家から離れて行きます。
通行人なので、吠えなくても通り過ぎていくのですが犬はそうは思っていません。
犬)知らない人が来た→吠えた→いなくなった(安心する。犬にとって良いこと。)
これが犬の経験学習となり、人が通るたびに吠えるということを繰り返すようになります。
環境設定で考えると、まず窓の外を見える状況だから、警戒して吠えるという経験をさせてしまっています。
なので、まずは窓の外を見せないような配置変えをしたり、窓にスモークシールを貼って見えづらくするというのが「環境設定」です。
そして、スモークシール越しに外を見て、人が通っても吠えなかったときにおやつをあげることで、「吠えなくてもこっちに来ない」ということがわかっていけば、吠えることは無くなっていきます。
【限定価格〜8/16迄】窓 目隠し シート ガラスフィルム UVカット「経験させない」も一つのしつけ
犬を含め多くの動物は、「行動した結果」自分にとって良かったか・悪かったかで学習していきます。これを経験学習といいますが、全ては「経験」から始まります。
そのため、人との生活の中で望ましくない行動は「経験させない」ことで、問題行動を予防することができます。
成犬になり、ある程度オーナーさんとの関係・ルールができている場合は、「あ、そっち行かないで」「ダメだよ」など注意を促す言葉で「経験させない」ができます。
しかし、子犬やオーナーさんとの関係やルールがまだできていない成犬場合は、言葉で伝えるのは難しく、いちいちその場に行って手やリードを使って行動を止めるしかありません。
すると、毎回止めることができなかったり、犬がやりたい事に対して手で止められるので手を噛むようになるなど問題行動を教えてしまうことになります。
もしも環境設定ができていれば、「経験」することがないため、学習することがなく問題行動になることもありません。
子犬の頃に経験しなければ、問題行動になりにくい
子犬の頃は「いろんな経験をさせましょう」と言われることが多いですが、「自由にさせておきましょう」という意味ではありません。
経験の有無は、望ましい行動は経験させる・望ましくない行動は経験させないで考えるとわかりやすいと思います。
・トイレシートでだけ排泄の経験をさせる/カーペットに粗相をする経験をしない
・トイレの成功の経験をさせる/失敗の経験をさせない
・おもちゃを噛んで遊ぶ経験をさせる/人の手足を噛む経験をさせない
・フードボールや人の手から食べ物をもらう経験をさせる/床に落ちているものを食べる経験をさせない
・チャイムがなったらクレートに入る経験をさせる/チャイムがなったら吠える経験をさせない
・ケージの中でひとりで過ごす経験をさせる/ケージレスで後追い行動の経験をさせない
などなど、何を経験させ、何を経験させないのか2つを考えておくと、犬にとってもわかりやすいトレーニングができます。
そして、子犬の頃に経験しなかったことは、成犬になってもやらないことがほとんどなので、生活の自由度がいっきに増します。
まとめ
新しく行動を教えることは比較的簡単ですが、行動の修正・上書きは時間がかかります。
子犬の頃にケージに入れてばかりは可哀想と思われる方もいると思いますが、自由な経験をしてからルールが厳しくなる方が「前は自由だったのに」と比較できてしまうためストレスになりやすいです。
一方、はじめからケージの時間が多く、遊ぶのは1回15分、1日5回以上などのほうが結果として子犬にとってもオーナーさんにとっても快適になります。
ルールをゆるくしていくのは、成犬になってからでも遅くはありませんので、ぜひ「環境設定」と「望ましくない行動は経験させない」を意識してみてくださいね。
ケージ・クレート・サークル選ぶポイント
①屋根付きのものや後付できるタイプがおすすめ
②クレートは初心者さんや怖がりな子なら屋根が外れるもの
③クレートのサイズアップや慣れた子はスッキリタイプ
④ゲートやサークルで遊び場・安全確保
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